第18回放送分「4月からこう変わる。お金に関すること」
○さて卒業式や終業式、そして4月に入ると入学式のシーズンですね。今日は第18回「4月から変わる。お金に関すること」ということで、4月以降、何が変わるのでしょうか? 今日は18歳成人のお話をします。 ○今年の4月から成人年齢が20歳から18歳に引き下げられるのですね。 これからは18歳から成人として取り扱われますので、親の同意が必要なく様々な取引や契約ができるようになります。 ○たとえばどのようなものですか? クレジットカードを作れるようになります。スマホの契約ができます。ローン契約ができます。アパートの契約も可能です。車などの分割払いの契約、保険契約も可能になります。また証券口座開設も可能になりNISA口座の解説も18歳から可能になります。 ○色々できることが増えるんですね。そもそも未成年の場合と成人した場合の大きな違いは何ですか? 未成年の場合は契約行為に親の同意が必要なんです。小遣いでの買い物など例外はあるのですが、親の同意がなく未成年が結んだ契約は原則取り消すことができる「未成年者取消権」という仕組みがあったので、20歳未満は消費者トラブルから守られていました。18歳以降が成人となれば、親の同意が不要となるため契約は原則取り消すことができなくなります。 ○できることも増えるけど、リスクも増えるということですね。 そうですね。懸念されているのは消費者トラブルの増加です。国民生活センターの調査によれば20年度の消費生活相談件数は20歳未満が全体の3%にとどまるのに対し、20代は9%と成人前後でおおきな差がでるんです。 ○それは困った話です。 今までは、お店では未成年の場合、そもそも未成年なので契約できませんと断られたものが、今後はその場で契約が可能になりますので、未成年だからと親があとで取り消しをすることができなくなりますので、注意が必要です。 ○企業側はどのような対応を取ろうとしているのですか? 例えば消費者金融の業者の場合、18歳成人になっても今まで通り親の同意をえる方針とした企業は1割程度、あとの7割は同意を不要とする方針、残りが未定となっています。クレジットカード各社は18歳から原則申し込めるようにするようです。 ○企業によっても対応がバラバラなんですね。 そうなんです。ですからお金についての知識について親が果たす役割が大きくなったといえます。教育の現場でもお金に関する教育が始まっていますが、今の18歳・19歳は十分なマネー教育を受けている状態ではありません。 ○そうですよね。18・19歳のお子様をお持ちのお父さん・お母さんは、どんな話をしてあげればよいですか? まずは今まで話してこなかったお金のことについて積極的に話題にすることが大切かと思います。例えばクレジットカードの仕組みなど基本的なことでよいかと思います。こども目線で何も知らないとカードが打ち出の小槌のように勘違いするケースも多いと思います。住宅ローン・車のローン等ご家庭で毎月どのような支払い方をしているのかなど普段話していないことをあえてお話することは非常に大切です。 新しい契約や大きな買い物については、月々の支払いが小さくても大きな負担になるから、必ず親に相談するルールを作るなども必要です。例えば新学期でひとり暮らしを始めるお子さんとはお金の話をしっかりしてあげてください。 ○成人年齢で20歳まで据え置きのものはあるんですか? アルコール飲酒・喫煙・競馬、競輪などの公営ギャンブルは今まで通り20歳まで据え置きです。自治体が行っていた成人式も20歳に実施を予定する自治体が多いようですよ。 ○なんだか複雑ですね。 以上
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